第9回青空文庫朗読大会・金賞受賞。 コロナ禍の現代に送る「異端の書」がある。一見、虚無的な言葉が並び、難解とされながらも、後世の美術や文学に多くの影響を与えてきた旧約聖書「コヘレトの言葉」。読み解く上で鍵になるのは、全編を通して繰り返される、般若心経を思わせる「空」という言葉だ。この言葉を手がかりに、この書の研究に生涯をかけてきた小友聡牧師と、古今東西の文学に通じる作家・若松英輔氏の対談によって、現代にどう響くのかを読み解く。, 人と生き物が共存する「里山」。そこは多様な命が輝き、美しい棚田が広がっている。「美しい風景には神様がいる」という言葉に込めた思いを、写真家・今森光彦さんに聞く。 高校の現代国語で習う夏目漱石の「こころ」ですが、全て読んだことがある人は案外少ないのでは? 本文の引用も含んだ「こころ」上中下のあらすじを徹底解説! 「里山」を舞台に、自然と人との関わりをみつめて40年になる写真家・今森光彦さん(66歳)。幼い頃から昆虫などの生き物に触れ、つぶさに観察を続けてきたが、命の躍動を捉える写真家を目指す中で、人々の自然に対する畏敬の念が、多様な命を育んでいることに気づく。小さな命にレンズを向け、大いなるいのちのつながりを感じてきた今森さんに、自然と人との距離が遠くなった今、どのように命と向き合うべきかを伺う。, 人生の壁にぶつかったとき、絶望の淵に立たされたとき、どう生きる道を見いだすのか。経済的合理性や科学的思考が判断基準となりがちな現代。それだけでは解決できない生老病死の問題に、いかに挑むのか。先人たちの知恵や体験に耳を傾け、考えていく番組です。, 4月に第1回を放送後、延期となっていました『それでも生きる 旧約聖書「コヘレトの言葉」』の放送が再開します。シリーズの第2回「人生のはかなさを知る」は、11月15日に放送予定です。また、11月8日には、シリーズ第1回を、アンコール放送する予定です。 こころ 教科書 朗読 ⭐ はんこ ビジネス 教科書. 人生の壁にぶつかったとき、絶望の淵に立たされたとき、どう生きる道を見いだすのか。経済的合理性や科学的思考が判断基準となりがちな現代。それだけでは解決できない生老病死の問題に、いかに挑むのか。先人たちの知恵や体験に耳を傾け、考えていく番組です。 日本人であれば夏目漱石の名前を知らない人は少ないでしょう。なぜなら、日本の紙幣(それも1000円札という庶民に最も親しまれている紙幣)に描かれている人物。それが夏目漱石大先生だからです。, その夏目先生の代表作である「こころ」。なぜ「こころ」が時代を超えて出版され続けているのか…。もちろん時代を超えた普遍的なテーマを描いているからと言われてしまえばそれまでなのですが、私はやっぱり面白いからだと思います。, そして主人公とKがお嬢さんをめぐる三角関係の話だと知りました。でも私は過去の私に声を大にして言いたい。, 「こころ」と言えばKという登場人物がメインキャラクターとして登場するイメージがありますが、Kが登場するのは「こころ」の物語においてラスト3分の1です。最初の3分の2はひたすらどうして先生(3部の主人公)がこんなにも暗く厭世的なのかを問い続けるパートなのです。いやもちろんそれ以外もありますが、基本はこれです。そしてその謎が解けるのが教科書に載っている部分、つまり3部です。, なので「こころ」の3部だけ読んでいるというのはミステリーでいう謎解きの部分だけ読んだということに他なりません。, と思っているそこのあなた!!「こころ」をなめてもらっては困ります。「こころ」の最大の魅力、それはネタバレしているのに面白い!!ということです。行為のネタバレ(例えば最後Kが自殺するなど)があっても関係ないのです。「こころ」はタイトルの通り心理描写が卓越しているため、なぜそんな行為をしてしまうのか…という考察をしっかりするためには1部2部は必読なのです。, 今回この記事で少しでも「こころ」の面白さが伝わるように解説できたらと思いますが、一番は本当に「こころ」を読んでいただきたいです。今では青空文庫でネットに繋がってさえいれば、誰でも「こころ」が読める時代になりました。, 夏目漱石が描く「こころ」をキャラクターに焦点を当てて徹底解説!「こころ」本文の引用を用いて性格を分析しています。, 先生のことが知りたい私とそんな無駄なことはよせという先生。しかし決して私のことを拒絶しない先生…。, 私は先生が毎月誰かの墓参りに行っていることが気になります。もちろんこの墓がKの墓ですが、なぜこの人の墓参りに先生が行くのか私には分かりません。, 私に分かるのは先生がとても賢い人であるに関わらず、人間嫌いなため職にもつかず人生を送っているということ。冷静に考えてみて、確かに外国人と英語でバリバリ喋れる成人男性がニートだとは私も思わないでしょう。これだけ国際化が発達した現代ですら英語を喋れる=賢い人というイメージがあるのですから、「こころ」の時代(明治時代後期)では先生は物凄く賢い人に分類されていたと思います。, 先生が人間嫌いなのはKの自殺以前に死んだ両親の財産を親族(叔父)に横取りされたという点から始まっています。その描写が以下の通りです。, 私は他(ひと)に欺かれたのです。しかも血のつづいた親戚のものから欺かれたのです。私は決してそれを忘れないのです。私の父の前には善人であったらしい彼らは、父の死ぬや否や許しがたい不徳義漢に変ったのです。私は彼らから受けた屈辱と損害を子供の時から今日まで背負(しょ)わされている。恐らく死ぬまで背負わされ通しでしょう。私は死ぬまでそれを忘れる事ができないんだから。しかし私はまだ復讐をしずにいる。考えると私は個人に対する復讐以上のことを現にやっているんだ。私は彼らを憎むばかりじゃない、彼らが代表している人間というものを、一般に恨む事を覚えたのだ。私はそれで沢山だと思う。, このセリフは私の父親が病気で間もなく死ぬかもしれないと聞かされた先生がやたらと遺産のことを整理しろと私に言ってくるので、私がどうしてそんなことを言うのか先生に問いただした時に出てきたセリフです。, 正直、こんな言葉を先生から引き出せた時点で、私はかなり先生に接近していると思うのです。しかし、肝心の先生の過去や罪についての話を聞かされていない私はぐいぐいと先生に迫っていきます。そして先生もそんな私に根負けしたのか、いつか教えてあげると約束をします。それが遺書となって3部で明かされるのです。, 2部では周りの期待と現実の乖離に苦しむ私が描かれているように思います。私は言ってしまえば大卒で、家族からしたらよくやったと言われているポジションなのです。, しかし、私は大学を卒業したことをそんなに大層なことだと思っていません。卒業したら凄く良い職場につけると信じている両親に対しても、, みたいなことを言ったりします。ほんとこのパートは就職活動の学生とかに刺さりまくる部分だと思うので、, 就活生ほんと「こころ」の2部読もう。夏目先生がだいぶ昔に学生の想いを代弁して小説にしてくださっている…。, まぁ、就職に関することもそうですが、私が両親と衝突するのは先生に対する評価についてもそうです。, 私はとくの昔から先生の何もしていないという事を父にも母にも告げたつもりでいた。そうして父はたしかにそれを記憶しているはずであった。, 「何もしていないとは、またどういう訳かね。お前がそれほど尊敬するくらいな人なら何かやっていそうなものだがね」, 父はこういって、私を諷(ふう)した。父の考えでは、役に立つものは世の中へ出て、相当の地位を得て働いている。畢竟(ひっきょう)やくざだから遊んでいるのだと結論しているらしかった。, 『畢竟』という言葉は夏目先生の作品ではめちゃくちゃ出てくる単語ですので、ぜひ覚えておいていただけたらと思います。結局という意味です。, だから、家族の評価が低いのです。しかし、私の母親は私が尊敬しているのであるからには偉い人なのだろうと先生に就職先を紹介してもらえと言います。, すると、先生から今すぐ会えないかという電報が届きます。母親は先生が私の就職先を見つけてくれたのだと喜びますが、父親の病状が悪化したため、今は会えないことを電報にして先生に返します。, そしてもういよいよ父親がいつ死んでもおかしくない…という段階になって、先生から分厚い郵便が届きます。それが3部で明かされる遺書です。, 始めは私も先生の手紙よりも病気の父親を心配していたのですが、ふとその手紙に書かれていた, この手紙があなたの手に落ちる頃には、私はもうこの世にはいないでしょう。とくに死んでいるでしょう, そしてなんと、危篤状態の父親を放って先生に会いに行くという暴挙にでます。ここほんとサラッと書いているけど、だいぶヤバイシーンだと思うので、ちょっと長いけど引用させてください。, 私はまた病室を退いて自分の部屋に帰った。そこで時計を見ながら、汽車の発着表を調べた。私は突然立って帯を締め直して、袂(たもと)の中へ先生の手紙を投げ込んだ。それから勝手口から表へ出た。私は夢中で医者の家へ駆け込んだ。私は医者から父がもう二、三日保(も)つだろうか、そのところを判然(はっきり)聞こうとした。注射でも何でもして、保(も)たせてくれと頼もうとした。医者は生憎(あいにく)留守であった。私は凝(じっ)として彼の帰るのを待ち受ける時間がなかった。心の落ち着きもなかった。私はすぐ俥(くるま)を停車場(ステーション)へ急がせた。, 私は停車場の壁へ紙片を宛がって、その上から鉛筆で母と兄あてで手紙を書いた。手紙はごく簡単なものであったが、断らないで走るより増しだろうと思って。それを急いで宅へ届けるように車夫に頼んだ。そうして思い切った勢いで東京行きの汽車に飛び乗ってしまった。私はごうごう鳴る三等列車の中で、また袂から先生の手紙を出して、ようやく始めからしまいまで眼を通した。, こんなツッコミどころ満載な文章があるでしょうか。いや、夏目先生が書いているだけあって凄く真面目な感じは伝わってきますが、やってることは無茶苦茶ですからね。, みたいな感じですかね。父親が死にかけていることよりも大事な用事ってなんだよ!!て絶対思われるだけでしょうけど。, 先生の遺書に書かれている先生が学生時代の頃のお話です。先生がなぜ人間嫌いになったのかの本質を告白します。先生の過去、そして罪が暴かれるのです。, 学生時代の先生は両親が死にその財産を叔父さんに横取りされてしまい、人間を信じられなくなります。そこで先生は下宿を抜け出し、とある軍人の未亡人であるお宅に居候することに決めました。, 私はその人に対して、ほとんど信仰に近い愛をもっていたのです。私が宗教だけに用いるこの言葉を、若い女に応用するのを見て、あなたは変に思うかも知れませんが、私は今でも固く信じているのです。本当の愛は宗教心とそう違ったものではないという事を固く信じているのです。私はお嬢さんの顔を見るたびに、自分が美しくなるような心持がしました。お嬢さんの事を考えると、気高い気分がすぐ自分に乗り移って来るように思いました。, 先生はどこかお嬢さんを女神か何かと思っているような節があるような気がするんですよね…。だからKとのことだって、お嬢さんには最後まで言えなかったのだと思います。愛というか信仰ですよね。人間嫌いの先生らしいというか…。, しかし、Kが登場する前の3部はどこか少女漫画のような胸キュンストーリーがあります。お嬢さんと奥さんと先生の3人で街へ出かけたのを大学の同級生に見られて、後日いつお前(先生)は妻をもらったのかとからかわれるシーンとかほんと好きでした。, Kの実家は寺なのですが、Kは医者の家に養子に出されます。養家先はKを医者にするために勉強をさせるのですが、Kは医者になろうと思っていませんでした。先生はそれでは養家先を欺くのと一緒じゃないかと詰ります。先生は人から騙されましたし、そういうことには敏感なのだと思います。しかし、Kは, って思うところですが、先生は納得してしまいます。それはKが真面目で不良でなかったからだと思います。Kは全力で精神の向上を目指したのです。先生はそれを応援しました。, しかし、Kは医者になるつもりがないことを自分で養家先に伝えてしまいます。こうしてKは実家+養家先から凄まじい非難を受け、簡単に言えば勘当されてしまったのです。, Kは自分の力で生きていくしかなくなり、夜間学校で働きだしました。大学生でありながら働くという苦しさが段々Kを神経衰弱にしていきます。夏目先生が使う神経衰弱とはうつ病みたいなものだと私は理解しています。, 彼の重々しい口から、彼のお嬢さんに対する切ない恋を打ち明けられた時の私を想像してみて下さい。私は彼の魔法棒のために一度に化石されたようなものです。, Kのお嬢さんへの想いは先生に衝撃を与えました。そりゃそうですよね。居候先の人と話している先生に, そしてKは恋をして、どうしたらいいのか分からなくなったのでしょう。それを先生に相談しています。, 彼は私に向って、ただ漠然と、どう思うというのです。どう思うというのは、そうした恋愛の淵に陥った彼を、どんな眼で私が眺めるかという質問なのです。一言でいうと、彼は現在の自分について、私の批判を求めたいようなのです。, 私はKに向って、この際何(な)んで私の批評が必要なのかと尋ねた時、彼はいつもにも似ない悄然とした口調で、自分の弱い人間であるのが実際恥ずかしいといいました。そうして迷っているから自分で自分が分からなくなってしまったので、私に公平な批評を求めるより外(ほか)に仕方がないといいました。私は隙(す)かさず迷うという意味を聞き糺(ただ)しました。彼は進んでいいか退いていいか、それに迷うのだと説明しました。私はすぐ一歩先へ出ました。そうして退こうと思えば退けるのかと彼に聞きました。すると彼の言葉がそこで不意に行き詰りました。彼はただ苦しいといっただけでした。実際彼の表情には苦しそうなところがありありと見えていました。, 恋って凄いですよね…。あの無口で堅物、ともすれば頑固で強情だったKがこんなことを言うだなんて…。, ってKが言ったって凄いことですよ。親から勘当されて、働いてた時ですらKは弱音を吐かなかったんですからね。, 先生に『公平な批評』など出来るはずがないのです。なぜなら先生もお嬢さんが好きだからです。先生はKにその想いを告げていませんでしたので、恋に鈍感なKが分かるはずもないのですが、恋の三角関係が完成した瞬間でした。, と言っただけでした。Kにはこの言葉が一番効くというのを先生は分かっていたのです。Kは, と怯えだしたのです。Kは一途な男です。そして一度決めたらやり通す意思の力もあります。先生はそれを恐れたのです。, そして先生がとった行動。それはあまりに卑怯な手段でした。Kにもお嬢さんにも気持ちを告げず、ただ奥さんにお嬢さんと結婚させてほしいと頼むのです。奥さんはそれを了承したので、先生とお嬢さんの結婚が決まりました。, と思いながらもなかなか勇気が出ず、結局Kは奥さんから先生とお嬢さんが結婚することを伝えられました。そしてその二日後、Kは自殺しました。このKの自殺が先生にもたらす衝撃はとてつもないものがあると思います。, 私の眼は彼の室の中を一目見るうあ否や、あたかも硝子で作った義眼のように、動く能力を失いました。私は棒立ちに立ち竦みました。それが疾風のごとく私を通過したあとで、私はまたああ失策(しま)ったと思いました。もう取り返しが付かないという黒い光が、私の未来を貫いて、一瞬に私の前に横たわる全生涯を物凄く照らしました。, 『黒い光が全生涯を照らす』なんて表現、私には絶対思いつかない…。黒い光ってなんだよ!あぁ、好き!, とまぁ、こうしてKは自殺してしまいますが、遺書にもお嬢さんのことは何一つ書かれていませんでした。なので、Kが失恋をしていたということを知っているのはこの世に先生一人だけなのです。, 先生はその後お嬢さんと結婚します。けれど、あんなに好きだったはずのお嬢さんとの結婚生活ですがKの影がちらつきます。, 私は妻と顔を合わせているうちに、突然Kに脅かされるのです。つまり妻が中間に立って、Kと私をどこまでも結び付けて離さないようにするのです。, こうして先生はお嬢さんと結婚生活を続ける限り、つまり一生Kを背負って生きてきたのです。それを誰にも言えませんでした。, 物語の最後は明治天皇が崩御したのを機に先生が自殺を決意したこと、そしてこの過去をどうか自分の妻だけには伝えてくれるなと書いて終わります。, なぜ先生とKが自殺しなければならなかったのかの考察に関しては、違う記事で書きたいと思います。, どうか、教科書だけで終わるのでなく、夏目先生の「こころ」を皆さんよろしくお願いします!, Japanese(日本の) + neo(新しさ)を掛け合わせて、JapaNEO。『知らないことを知る=新しさ』だと考え、海外情報・クリエイター・勉強方法・自分磨きなどのテーマでオリジナル性のある記事を配信しています。, 最初の3分の2はひたすらどうして先生(3部の主人公)がこんなにも暗く厭世的なのかを問い続ける.